商品説明
【先芯をなくすことによる快適な履き心地】
1905年、アメリカミネソタ州のレッドウィングという小さな町に一軒の靴工場が誕生する。
町の名を冠したレッド・ウィング・シューカンパニーである。
創業者は自らを「シュー・マン」と名乗るほど、靴に情熱を注いでいたチャールズ・ベックマン他、その思いに賛同した仲間14人。
現在でも、アメリカ国内での生産にこだわり、本格的な作りに相反した控えめの値段設定などの条件が重なり、世界中のワークブーツを代表するブランドへと成長した。
現在では、赤い羽根がロゴマークとして用いられている。
日本では、レッドウィングジャパン (Red Wing Japan) が輸入や企画・生産などを執り行っており、アメリカのレッドウィング社とは型番やモデルが違うものとなっている。
ベックマン・ブーツ「フラット・ボックス」は、本来ベックマン・ブーツの背景となっている古いレッド・ウィングにあった、しかし今日ではあまり省みられることのなくなったフラット・ボックスならではの履き心地と、履きこむほどに沈むつま先形状という経年変化を楽しめるブーツです。
靴が全てアメリカ国内でつくられていた20世紀前半、決して所得の高くないワーカーたちにコストパフォーマンスの高い靴を提供するために、先裏や先芯をなくし作りをシンプルにしたものがフラット・ボックスです。
フラット・ボックスの靴が一般的であった時代には、先芯が無いことのメリットもよく認知されていました。
先芯が無いためにレザーがつま先まで足に馴染み、ソールがつま先まで反ることによる快適な履き心地です。
1950年代には、先芯を入れるのが正式なスペックであった#877などの定番ブーツにも先芯のないものが存在していましたが、それはこうしたメリットを求めるユーザーがまだ多くいたことからだと推察できます。
■フラット・ボックス
先芯をなくすことにより履いていくと次第につま先が低く平らになる靴。
履きこむにつれて革が馴染み変形します。
基本的には新品の時には丸みを帯びているつま先が、次第に平たくなります。
この変形の仕方は、靴の甲に入るシワなどがそうであるように、ひとつひとつの革の性質の微妙な違い、靴の足とのフィット、歩き方などによって変わってくることがあります。
レッド・ウィング社が創業した20世紀初めから1960年頃までは、特にラウンドプレーン・トゥやキャップド・トゥの靴に先芯のないものが多く存在していました。
※ブラック・クロンダイク
茶色いクラストを使用していた頃のブラック・クロームを再現した、経年変化を楽しめる「茶芯」のレザー。
オイルの含有量が少ないため、履き始めの頃は硬く感じますが履き込んでいくことで徐々に柔らかくなります。
そして表面が擦れて色落ちし、下地の茶色い革がうっすらと見えてきます。
これがいい味となり、新品の状態よりブーツをさらに魅力的なものにしていきます。
[ 素 材 ] アッパー:ブラック・クロンダイク※
製法:グッドイヤーウェルト
ソール:グロコード・メダリオン